SDGs探究プログラムとは、入学後のできるだけ早いタイミングで、地域や企業などの学外の機関で実習を行うことにより、社会の仕組みを理解し、その持続可能性を高めるための幅広い視野を養うプログラム。今年度は、1年生3名と、昨年度もSDGs探究プログラムに参加した2年生2名が継続する形で、それぞれ「コミュニティ&ビジネス」領域で実習に臨みました。
今年度のSDGs探究プログラムで起点となったのが、今年春に山居倉庫向かいにできた「TOCHiTO(とちと)」。「TOCHiTO」は、「移住者が、酒田という土地とつながりながら、地域の人々と一緒に住むところ」で、移住者の方たちが暮らす居住棟と、居住者も地域の方も利用できる交流棟の2つの建物からできています。今年度のSDGs探究プログラムでは、仮設機材工業株式会社様と連携し、地域活性化のために移住者の方々にも参加いただけるまちづくりに取り組みました。1年生、2年生両方がTOCHiTOと関わりながら実習を行ったため、成果報告会はTOCHiTO交流棟にてTOCHiTOにお住まいの皆様にも参加いただき、12月1日(金)に行われました。
まずは、今年度初めて実習を行った1年生3名(伊藤綾花さん、髙木七美さん、田村悠輝さん)が発表。実習テーマ「さまざまなイベントやTOCHiTO入居者の方々との交流を通して、SDGsの観点から自分にできることは何かを考え、自ら行動できる力を体得する」について、今年4月から11月まで行ってきたことを時系列で説明しました。印象に残っている行事としてあげたのが、9月末に行われた「茶話会(さわかい)」。これは、TOCHiTOがある千石町の皆さんとTOCHiTO入居者との交流を目的に企画されたもので、学生たちは2か月前からTOCHiTO入居者の皆さんと準備。当日、学生たちは受付や進行、書記などを担い、イベント実施までのプロセスを通して入居者の方と信頼関係を築けたことやイベントをやり遂げ達成感を感じたことなどを報告しました。他にも、11月に行われた北前朝市に公益大のアカペラサークル「まごペル」を招聘しイベントを盛り上げたことなどに触れ、全ての実習を通して、自ら考えて行動することの大切さやイベント企画の大変さ、お客様と接する際の最低限のマナーや周りの人への配慮などを学んだと話しました。
続いて、昨年度のSDGs探究プログラムで「(実習時点では完成していなかった)TOCHiTOの活用も視野に入れた持続可能なまちづくり」の提案を行った2年生2名(小松千佳人さん、張間千桜さん)が発表。オープンしたTOCHiTOでオンライン?対面両方での「English Café」を企画?宣伝?実施したことや、TOCHiTO入居者の方と一緒に、商品にならない農作物を加工食品に変えて販売するフードアクション事業の取り組みを始めたことを報告しました。特にEnglish Caféについて、目標よりもなかなか参加者が集まらず集客に苦労したこと、Caféに参加し最初は緊張したが、だんだん英語を話すことが苦ではなくなり今後も継続して参加したいと考えていること、フードアクション事業を今後も継続していきたいと考えていることなどが報告されました。
発表後は、参加者が小グループに分かれ、「SDGs探究プログラムをもっとよくするには?」をテーマにディスカッション。各グループから出された発表について代表者が発表し、内容を共有しました。
今年度の実習に関わっていただいた関係者の皆様、TOCHiTOの皆様、お忙しい中のご対応、本当にありがとうございました。