本学では、起業マインドを持った人材を育成し、地域の活性化と山形県の課題解決に寄与する人材を育成することを目的に「山形県寄附講座 起業マインド育成講座」を設置し、今年度から新科目「アントレプレナーシップ演習」を開講しています。
授業6回目の5月22日(水)は創業1656年 元祖総本家漆刷毛師で、合同会社セン企画事務所代表の泉虎吉氏から授業を行っていただきました。泉氏は文化財の修繕や伝統工芸品をつくる際に使用する「漆刷毛」をつくる職人として活躍する傍ら、文化芸術分野での新産業創出?新規事業の開発の併走支援などを行う合同会社セン企画事務所の代表を務めています。様々な活動を行う背景には「このままでは伝統文化をはじめ日本の文化芸術が消えてしまう、弱くなってしまうのではないかという危機感をずっと感じていた。漆や伝統工芸といった小さな単位ではなく、文化芸術産業という大きなフィールドから解決したい」という思いがあると語られました。
泉氏は学生に向けて、「(多くの講師による講義を通して、)起業家(社内/社外)としてのマインドや仕事の仕方を知る。事業をつくること、会社をつくることのイメージを掴んでほしい」と話しました。仕事(起業)をするうえで大切にして欲しいこととして、「死なないようにする(リスクをとりすぎない)」「物事の背景や意図を考える癖をつける」「素直で謙虚でありつつも、他人の言うことを信じすぎない」「規模を大きくすることだけが起業(経営)じゃない」などたくさんのメッセージをいただきました。
授業の後半は、3つのテーマ(①次の学年になるまでに、100万円稼ぐには?②山形の魅力を発信するイベントを開催するなら?③次の学年になるまでにYouTuberになるには?)から1つ選びグループワークを行いました。学生たちは、学割(学生という立場)を利用して企業と商品開発をして100万円を稼ぐ方法や、どういったコンテンツでYouTuberを目指すかなど、どういう戦略を立てれば目標を達成できるか、資金面も踏まえながら考えました。
アントレプレナーシップ演習は、次回以降もさまざまな外部講師をお迎えして、学生たちに話をしていただきます。今後の授業がますます楽しみです!