
酒田市の中心市街地には、名誉市民で音楽家の加藤千恵さんと、夫で画家の丈策さんが住んでおられた建物がありますが、現在は空き家となっています。今年度の「アントレプレナーシップ基礎b」では、この建物の保存につなげる起業の取り組みとして、実験カフェを行いました。
履修者13名は全員2年生で、まず中心市街地を歩き、酒田に足りない都市の魅力や、都市文化としてのカフェのあり方などを分析しました。続いて市民の方を対象にアンケート調査を行い、「音楽と美術を楽しめる空間」というコンセプトを設定しました。その後3班に分かれ、内装のしつらえ方針やメニュー、予算計画等を構想し、7月19日(土)の開店日に向けて、掃除(図1)や庭の草取り、丈策さんが描かれた絵の展示等の準備を行いました。図2はC班のインテリア設計案ですが、図3の写真とほぼ同じなのがお分かりいただけると思います。
当日は、市民の方が次々と訪れ、学生がピアノの演奏や調理、接客を行いました。荘内日報様の記事によると、「エアコンがないのに風が抜けて気持ちいい」「グランドピアノの響きがすてき」など、和気あいあいと絵画鑑賞や会話を楽しんでいただけたようです(図4)。
図1 掃除
図2 インテリア設計案:透視図(C班)
図3 開店7月19日
図4 ピアノ演奏

「アントレプレナーシップ基礎b」は、初めての開催であり、さまざまな反省点も見えてきました。今後はこれらを踏まえ、より充実した内容の科目となるよう取り組んでまいります。